題目名:竜巻等による飛散物の飛行分析に関する一連の研究

  1. 野田 稔, 長尾文明, 政井一仁, 六自由度飛行軌道解析による平板状飛散物の飛行性状の検討, 構造工学論文集, Vol.58A, pp.542-551, 2012.

  2. 野田 稔, 政井一仁,鹿島貴侑,長尾文明, 竜巻状流れ場における飛散物の飛行軌道, 第22回風工学シンポジウム論文集, pp.121-126, 2012.

  3. 野田 稔, 政井一仁, 二宮めぐみ, 長尾文明, 竜巻状流れ場における飛散物の挙動, 日本風工学会論文集, Vol.38, No.3, pp.63-73, 2013.

  4. Minoru Noda and Fumiaki Nagao, Wind Speed of Tornado to Make a Road Damage, Journal of Disaster Research, Vol.8, No.6, pp.1090-1095

授賞理由

 竜巻による建築物や構造物の被害がたびたび報告され、地球温暖化が発生頻度や個々の強さに及ぼす影響も議論される中、竜巻の発生とともに被害の大きさや範囲を予測し、人々の生命や社会基盤の安全を確保する合理的対策の検討が重要と考えられる。

 野田稔氏は平板状飛散物の運動を準定常空気力による運動方程式で表し、飛散開始からの経過時間に応じたアンサンブル平均軌道が立川数と平均抗力係数により決定されること、初期姿勢による平均軌道からのばらつきがフルード数と辺長による回転速度の変化に強く影響されることを明らかにし、また、LES解析による竜巻状流れ場、平板状飛散物が一様流中に類似する飛行軌道を有し、飛散物の収束半径がタチカワ数、フルード数、平均抗力係数およびスワール比により決定されることを明らかにした。これらの知見は被害状況から竜巻強さの推定に適用可能と判断され、防災対策を講じる上で有効な成果と言える。

 以上の理由から、野田稔氏に日本風工学会賞(論文賞)を授与する。

謝辞

このたびは大変名誉ある賞を頂戴し、感激しております。
ご指導いただいた皆様方、研究を手伝っていただいた皆様方にこの場をお借りして御礼申し上げます。

野田 稔